映画
「スターウォーズ」を最初に観たのは、小学生の時だったと思う。正確に学年だとか、年齢だとかは思い出せないが、両親がエピソードIV〜エピソードVIの入ったDVDボックスを買ってきて、私はそれで、初めてスターウォーズを観たのだ。 スターウォーズの作りは…
「これこそ奇跡です」 「奇跡などない。すべて私の力だ」 外科医トンマーゾが、患者の家族の言葉を、このように切って捨てる。トンマーゾは天才的な腕を持つ外科医だが、傲慢とも言えるほどに自分の力を信じている。 そんな、トンマーゾには二人の子供がいる…
「神が愛であふれたお方なら、なぜ世界は苦しみに溢れているのか?」 そんな問いがキリスト教が浸透したヨーロッパで強く問い直されるようになったのは1755年に起こったリスボン大震災のときからだったという。 ベルギー映画「神様メール(Le Tout Nouveau T…
いろんな見方をできる映画というのがある。私が昨日見た「トゥルーマンショー」もそうだろう。というのも、私がこの映画を見た動画配信サイトの紹介文には「情報化社会」についての言及があった一方で、沢木耕太郎の映画評『世界は使われなかった人生で溢れ…
漫画がヒットすると、決まってアニメ化や実写化の話が舞い込む。キャストも豪華になって、宣伝も大いに行われる。だが悲しいかな、大抵の場合はうまくいかない。「漫画原作の実写」というと、今では一種「地雷」のような扱いを受けるし、その主人公を演じる…
徐々に明かりが消え、うっすらと画面が広がるのが見える。 しばらくすると画面は輝き、そして物語が始まる。 私たちはいつの間にか物語の中にいて、物語となっている。 夢か現か、現実か幻想か、そのはざまで揺れ動く。 それが映画だ。というか、映画館だ。 …
今年一の大発見は、人間はやはり弱いのだということだった。もちろんそんなことはわかってはいたわけだが、やはり弱い。いつでもやる気に溢れることなんてできないし、打開する道を見出すことも容易ではなく、くじけてしまうこともままある。心の奥の灯火が…
前にも書いたが、私たちはパリにアパルトマンを一室借りて、5日間住んでいた。日本の「パリ生活社」という会社を使ってネットで予約したため、説明書きが日本語だったし、問題もなく入居できたのがよかった(ちなみに、実は現在私は友人と京都の一軒家に三日…
果てしなく続く渋滞。その列は一向に進まず、車に乗る人々は、皆思い思いのことをして、なんとかその苛立たしい時間を潰している。だがそれは、単なる非生産的な時間ではない。誰もが自分の目指す先を思い、その道へと進もうともがく時間だからである。なん…
新年初投稿、というわけなので、「あけましておめでとう」と言っておこう。今年もよろしくお願いします。このような駄文の集積のようなブログでも、時間をつぶすくらいの役には立つはずだ。 去年の話になるが、12月18日、「ローグ・ワン」という映画が公開さ…
満を持して、観た。ついに、観た。 前にも書いたが、「ヘイル・シーザー!」を見た日は、本当は「マイフェアレディ」を見る予定だった。しかし、恐るべしオードリー・ヘップバーン。完売していて見ること能わず、だった。 それを今日、ついに見たということ…
わたしの月曜日は名画に始まる。何度も紹介してきた、例の「午前十時の映画祭」である。 今週、わたしが見たのは「ロシュフォールの恋人たち」というフランスのミュージカル映画である。監督・脚本はジャック・ドゥミ。全セリフが歌で表現される「シェルヴー…
昨日、朝早く起きて、午前十時の映画祭の「マイフェアレディ」を見に行った。断片的には見たことがあったが、全部通しては見ていない。だから見たかった。 ところが、だ。恐るべし、日曜日。そして恐るべし、オードリー・ヘップバーン。五分前に劇場に着いた…
昨日のことだ。わたしは例によって映画館で、「旅情」をみた。この映画は、キャサリン・ヘップバーン(有名な方のヘップバーンではない)演じるハドソン夫人(シャーロッキアンはちょっとこの名前を出されるとあの人を思い出してしまう。悲しい性である)が…
毎週月曜日の午前十時からは、わたしは映画を見るようにしている。それにはちょっとした理由がある。 去年、ドイツ語の授業をとっていたから、今回もと思って、中級のドイツ語の授業の抽選に申し込んだ。そうしたらどうだろう、定員割れしているのにもかかわ…