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ある大学生の日常をエッセイ調にかっこつけて書く。

語学、我が愛

改めて言うのもなんだが、私は語学が好きである。 正直、語学がどうして好きなのかは自分でもよくわからない。なぜなら、あんなもの好きなところで、そこまで使えるわけでもないからだ。 例えば、海外に行ったとしよう。場所は、そう、オーストリアのザルツ…

街がいきづく〜一度きりの出会いと懐かしい香り:赤坂−溜池−六本木〜

今日も例によって昼の時間を潰すべく赤坂へと向かった。日差しは強いが、サイゴンほどではない。湿気はあるがバンコクほどではない。私には今日赤坂へと向かう確固たる理由があった。それは、「街が生きている」と題した記事の中でも触れた、赤坂に出没する…

街が生きている(赤坂)

東京の面白いところは、いろいろな場所によって、それぞれの個性が光っているところだと思う。新宿には新宿の、四谷には四谷の、麹町には麹町の、丸の内には丸の内の、八重洲には八重洲の、銀座には銀座の、有楽町には有楽町の空気がある。ちょっと離れるだ…

『知と愛』のはなし

この前、友達と一緒に西田幾多郎の『知と愛』というエッセイを読んだ。読んでいる様子はツイキャスにあげているので、私のTwitterを知っている人なら、遡って見つけることができるだろう。このエッセイは、西田の『善の研究』という大著のエピローグのような…

ヴェトナムの方がやってきた

6月10日と11日は、代々木がヴェトナムになる日だった。5月ごろから代々木公園では、カンボジア、タイ、ラオスと東南アジアの国々を紹介するフェスが開かれ、6月10日と11日はヴェトナムフェスティバルが開催されていたのだ。 去年、一昨年と連続してヴェトナ…

偶然か、必然か、それとも運命か

人と人との出会いは偶然なのか、運命なのか、という話に、二日続けてなったことがある。メンバーも違うので、どうやらあの時は、この話をする「運命」にあったというわけだが、私は正直どちらでも良いと思っている。 すべての人はそれぞれの人の意思で動き、…

思い出がいっぱい

「懐かしいって感覚って何なのか、気になってるんです」と、ある人が言った。この前の木曜日のことである。あの日、僕を含めた十人の年齢も性別も違う仲間で「懐かしいってどういうこと?」についてみんなで考えた。 その人はいう。この季節になると、空気に…

常連になる

少し前、行きつけのトルコ料理屋に行った。 行きつけ、といっても、そんなにしょっちゅう行くわけでもない。なぜなら、僕の生活圏から考えると、ちょっとだけ遠い場所にあるからだ。大学のある街から2、30分歩いたところにある店である。そして、ランチ1000…

One on One

思えば、小学生の頃だったと思う。 当時の僕はなぜだかイギリスブームで(ハリーポッターやシャーロックホームズやアガサクリスティー、ドクターフーのせいだと思う)、とにかくイギリスのものだと言われればなんでも受容していた。大河ドラマの「篤姫」で生…

街が生きる(神楽坂)

最近、よく神楽坂にいる。毎週日曜日、飯田橋でちょっとした用事があって、それが終わるとちょうど昼の時間になるから、昼を食うには手ごろなのが神楽坂なのだ。何の因果か、飯田橋に通うようになって二回中二回、天気にも恵まれている。それに、これまた何…

ざらり、音楽のはなし

この前の日曜日のことになるが、カナダで知り合った友達と再会した。というと、夏のカナダ研修以来あっていないような雰囲気が出てしまうが、実を言うと大体4ヶ月ぶりくらいになる。というのも、12月にカナダで僕らの面倒を見てくれた人が来日したからだ。そ…

さよならハノイ、また会おう

ハノイに到着した時、私の体調は最悪だった。 カンボジアのシェムリアップは楽しい思い出だったが、あそこでなんらかのバクテリアの野郎が、私の胃腸に侵入してきやがったのである。いつ、何をしている時に入ってきたのかはわからないが、とにかく胃腸がチク…

時の流れを感じながら

ヴェトナムに行くのは二度目だった。去年の二月半ばに、私は今回行ったのと同じ友人と、東南アジアの旅に出かけており、その時に最初に訪れたのがヴェトナムだったのである(東南アジアの旅と言っても10日間であり、ヴェトナム以外にはタイのバンコクにし…

LA LA LAND

果てしなく続く渋滞。その列は一向に進まず、車に乗る人々は、皆思い思いのことをして、なんとかその苛立たしい時間を潰している。だがそれは、単なる非生産的な時間ではない。誰もが自分の目指す先を思い、その道へと進もうともがく時間だからである。なん…

サマキマーケットの夜〜シェムリアップにて〜

アンコール遺跡観光の後だから、2月3日のことになる。日本で言えば、節分に当たるのだろうが、カンボジアの街シェムリアップは相変わらずの日差しとトゥクトゥクの喧騒であった。そんな中で、私の友人が体調を崩した。 アンコール遺跡から帰ってきて(その道…

ノンかダーか、スウアかデンか

ヴェトナムといえば、と聞かれたら、多くの人はなんと答えるんだろう。アオザイ、春巻き、そして最近ではポピュラーになってきたフォー、そして頭にかぶる浅い三角錐の形をした「笠」のイメージもある。若い女性には「キッチュな雑貨」が有名かもしれないし…

河内(ハノイ)、孤独の演歌路

※ 20日、フエ近郊で、先日このブログでも紹介したヴェトナム南北鉄道がトラックに激突して脱線し、トラックの運転手と運転助手、列車の運転手の三名が死亡、乗客も重軽傷とのこと。トラックの踏切無視が原因らしい。三名のご冥福と、乗客の方々の早期回復を…

釣る人々

エジプトはナイル川の賜物、と言ったのはとあるギリシア人のおじさんである。やはり文明とは川によっているところが大きいらしい。だから古くからある街には、たいていの場合は川が流れている。プノンペンにはトンレサップ川とメコン川、シェムリアップには…

統一と平和の道〜ヴェトナム南北鉄道で行く PART2〜

2. SE9 フエ→サイゴン(ホーチミン) フエに到着すると、私たちはガイドブックで見つけたやすそうで良さそうなホテルに飛び込み、チェックインをしながら、列車のチケットが取れるかどうか聞いてみた。列車に乗る、その心地よさを知ってしまったからである。…

統一と平和の道〜ヴェトナム南北鉄道で行く PART1〜

1936年、当時フランスの海外植民地であったインドシナ半島で、一つのプロジェクトが完成を迎えた。それは、ヴェトナムの旧都で現在の首都であるハノイからヴェトナム南部のフランス支配の中心地であったサイゴンを結ぶ実に1726kmにわたる長大な列車の開通で…

残すということ

日本のとある城が修復されるという1つの「事件」があった。その城はかつて白鷺城と呼ばれ、その修復事業はその元のままの白い色を再現しようとして行われたのだった。そしてそれはうまく行き、その城は今や白い白になっている。光りかがやかんばかりの白色…

おやじ〜続・プノンペンにて〜

プノンペンにきて二日目、私たちは朝早くにバスに乗り込んで、6時間ほどでアンコール遺跡のあるシェムリアップへと向かうことになっていた。朝食をどこで買おうかと、とりあえずホステルの人に聞いてみるも、満足な答えは帰って来ず、私たちは昨晩見つけたマ…

おやじ 〜プノンペンにて〜

それは、カンボジアの首都プノンペンの名前の由来ともなったワットプノムという寺院から伸びるだだっ広い道を一本入ったところにあった。その店では、エプロンをした「おやじ」がひたすらに屋台に陳列された肉やらつくねやらを串に刺しては少々怪しげな緑が…

Money, Money, Money

数日前のことだが、NHKの「美の壺」という番組を見ていた。 この番組は、色々な芸術品、あるいは民芸とでも言えるような実生活に使われているようなものに焦点を当て、木村多江のしっとりとしたナレーションと、時々草刈正雄のコミカルな演技を交えつつ、そ…

Star Wars

新年初投稿、というわけなので、「あけましておめでとう」と言っておこう。今年もよろしくお願いします。このような駄文の集積のようなブログでも、時間をつぶすくらいの役には立つはずだ。 去年の話になるが、12月18日、「ローグ・ワン」という映画が公開さ…

過去の感じ方

イタリアの首都ローマの街を歩いていた時のことだ。 独特の赤みを帯びたベージュ色、とでも言えるような建物が立ち並んでいる道を進み、わたしは古代ローマの神殿「パンテオン」を目指していた。だが一向にパンテオンは現れず、途方に暮れていた。季節は12月…

The End 〜旅の終わり〜

最後に少しだけ、最終日の話をしよう。後日談のようなものだ。 翌日のフライトは少しだけ遅い便だった。わたしは早めにチェックアウトしたが、ザック一つの身軽さだったし、どこかに行こうかとも思った。だが、それはやめたのだ。今回学んだ「旅することは動…

台風の日〜馬勒卡の巻、あるいは本当の旅〜

幸福は災難の内にあることがある。むしろ災難が起こるからこそ、幸福なのかもしれない。 台風16号「馬勒卡」がフィリピン沖に発生したのは、わたしが台北について間もなくのことだった。台風14号の影響がどれほどか、それを不安に思いながら始まった旅だった…

旅することは動き続けることではない PART5

「旅することは動き続けることではない」 台湾は、「親日国」で知られる。どういう風の吹き回しかはわからないが、台湾の方々は、東アジアの海に浮かぶ優柔不断で調子に乗りやすいしょうもないあのJで始まる島国のことを、それなりに認めてくれているらしい…

旅することは動き続けることではない PART4

「旅はDéjà vu:新しいものと古いもののあいだ」 ほんの思いつきだった。ただただ、名前が面白かっただけだ。ただそれだけの理由で、わたしは台北MRTに乗って、「三重」に行った。 台北市の中心部は、主に「淡水河」右岸にある。三重があるのはそこから離れ…