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旅、映画、食べ物、哲学?

読書

絵を描くということ

絵を描くのは小さい頃から好きだった。小さい頃に習っていたピアノなどとは違い、教わることもなく、義務に成り果てることもなく、私は絵を描くのが好きだった。だからほとんど、描きながら、試行錯誤しながら描いていくというスタイルである。 私は基本的に…

異邦人たること〜安部公房「内なる辺境」を読んで思い出したこと〜

大学一年生の時、プラトンの『ソクラテスの弁明』を読まされた。そしてその内容について、軽く発表を、というわけだ。もちろん一気に全部読むわけではなく、何回かに分けて読むわけだが、私は運が悪いことに、初回に当たってしまった。とはいえ、最初に読む…

魔境あるいは古本屋

そんなに古本屋が好きなわけではなかった。ブック・オフには自分の興味がある本がなさそうだったし、個人経営の古本屋には個人経営特有の緊張感というものがあって、どうもそこに飛び込もうという気にならなかったからだ。だが、それだけではなく、あまり古…

彼らに話しかけてしまうのである

最近家族にはカミングアウトしたのだが、私は一人で家にいる時、テレビと会話している。なんなら、部屋ではYouTubeやラジオと会話している。 例えば、家族が家にいない時、よく高級料理の値段を当てるバラエティを見ていたのだが、私も不思議とそれに参加し…

5年前のペスト、現在の

面白いものを見つけた。 それは今からだいたい五年前に、私がラインのタイムラインに投稿した一つの感想文である。題材はアルベール・カミュの『ペスト』だった。 昨今、簡単に察しのつく理由でこの本の売れ行きがすごく好調だという。正直、読んだのは五年…